2003年からデザイン専門学校、芸術大学でグラフィックデザイン、ウェブデザイン、フォトレタッチ、UIデザインを教えながらAdobeを中心とするデザイン系デスクトップアプリの操作も教えている私ヤマシタ。
長年の学生からのMac購入の相談を受けた経験から以前書いた記事が好評だったので久しぶりに2024年夏版でMacを買おうと考えているデザイン学生へオススメのモデルを紹介します。
1:デスクトップ or ノートブック
2024年7月現在、Macには以下のラインアップがあります。
<デスクトップ>
・小型の本体のみで販売、Macデスクトップのローコストモデル Mac mini
・本体と画面が一体になった iMac
・広い分野のクリエイター向けハイスペック本体のみモデル Mac Studio
・音楽や映像や3D分野などウルトラスペック本体のみモデル。拡張スロットも充実 Mac Pro
<ノートブック>
・Macノートブックのローコストモデル MacBook Air
・ノートブックのハイスペックモデル MacBook Pro
デスクトップかノートブック、どちらを選んだら良いのか?という事ですが私はノートブックをオススメしています。
学校の授業で使用するソフトが入っているなら自分のMacを使って授業を受けたり、制作をしたいですよね。また、マシンの調子が悪くなったりした時に学校に持ってきて詳しい先生に見てもらったり、Apple正規修理サービス窓口に直接持って行く事も出来ます。学生の場合、困った時の機動力はあるのですがデスクトップだと運ぶ手段が無いため親の予定をあてにしなければいけなくなるというケースも多くあります。
また最近では多くの学校で学生が校舎内でパスワードさえ入力すれば自由に使えるWi-Fiの整備が急速に広がっています。※1
学校内で自分のパソコンを使って自由に作業出来るというのはフォントやアプリのカスタマイズがされた環境が常に使えるというのは学校のパソコンを自宅との環境に合わせる手間もかからないため時間短縮を考えるととても有利。そういった理由から断然ノートブックがオススメです。
※1:これから大学生、専門学生になるためにオープンキャンパスに行っているという方は学校内でWi-Fi整備が校舎内(一部の教室だけではなく)にあるか確認すると良いですよ。
2:Air? Pro?
2020年11月まではデザイン系の学生にMacBook ProをオススメしていましたがAppleがMacのために作られた画期的なチップM1を搭載したMacBook Airをリリースした事で状況が変わりました。
このM1チップがとにかく好評で、2024年夏現在リリースしているM2チップ、M3チップ搭載モデルも非常に高いポテンシャルを持っています。
チップによる性能差は多少ありますが、13インチモデルでの価格差は学生教職員ストアで16,000円(通常価格は20,000円)。グラフィックデザインやウェブデザイン、簡単な映像編集くらいの用途であればMacBook Air M2チップで十分です。大学・専門学校での在籍期間+αが主な使用期間として考えるならM3チップにグレードアップするよりも、この16,000円を他の用途に使う事を私はオススメです。
しかし、大きなサイズの画像処理を少しでも早く済ませたかったり、動画、音楽、3Dといったスペックの高さをより必要とする編集を少し行うならMacBook Air M3モデルを。主な目的が動画、音楽、3DとなるならMacBook AirからMacBook Proモデル(M3、M3 Pro、M3 Max)へ変更した方が良いでしょう。
MacBook Air(M2,13inch)は133,800円〜(税込)から、MacBook Pro(M3,14inch)は232,800円〜(税込)は金額差があるので用途でしっかり判断すると良いですよ。
3:モニタサイズはいくつがいい?
MacBook Airならモニタは13inchモデルと15inchモデル、MacBook Proなら14inchモデルと16inchモデルの選択肢があります。
価格差と一緒に比較してみると以下のとおり
モデル | 幅 | 奥行 | 総重量 | 税込価格 |
---|---|---|---|---|
MacBook Air M2 – 13inch | 304.1mm | 215mm | 1.24kg | 148,800円〜 |
MacBook Air M3 – 13inch | 304.1mm | 215mm | 1.24kg | 164,800円〜 |
MacBook Air M3 – 15inch | 340.4mm | 237.6mm | 1.51kg | 198,800円〜 |
MacBook Pro M3 – 14inch | 312.6mm | 221.2mm | 1.55kg | 248,800円〜 |
MacBook Pro M3 Pro(M3 Max) – 14inch | 312.6mm | 221.2mm | 1.61(1.62)kg | 328,800円〜 |
MacBook Pro M3 Pro(M3 Max) – 16inch | 355.7mm | 248.1mm | 2.14(2.16)kg | 398,800円〜 |
A4サイズ(210 x 297 mm)に近い13インチ。学生が持ち歩く書類は多くのものがA4サイズのため、カバンへの収納の良さは13インチです。またMacBook Air M2の13インチモニターで十分という場合に、15インチへのサイズアップは50,000円の価格アップとなってしまいます。
モニターの2インチサイズアップのためだけに50,000円は大きな出費。それならば自宅用で31.5インチモニター(30,000円前後で多数あり、)とUSB TYPE-C/HDMI変換アダプタで買っても50,000円には届かない価格の設備をすれば、自宅では大きなモニターでパソコンを使う事も出来る上に、普段はスマホを繋いで楽しむという使い方も出来ます。
4:メモリは16GBに変更をお忘れなく
Adobe Illustratorのメモリ推奨スペックが16GBになった事でカスタムオーダーで標準搭載の8GBから16GBへの変更が必要となります。そしてカスタムオーダーの場合は店頭ではなく、インターネットでの注文になります。
学生の皆さんは 学生・教職員向けストア で買い物をする事をお忘れなく。ちなみに後でノートブック本体を開封しメモリ増設といった事が出来ないのでここでメモリの容量は注文時に決定しておきましょう。
5:ストレージはいくつがいいの?
MacBook Air、MacBook Proどちらでも購入する際の選択肢になるのが保存領域となるストレージの容量。標準搭載の512GB、1TB、2TBのSSDストレージから選択肢がわかれます。
選んでいただきたいのは512GB。
OSやソフトウェアを入れるだけでなく現在進行中のデータの管理、iPhoneやiPadのユーザーはバックアップをする事も出てきますがこれで十分。
上の選択肢で1TB(+27,000円)や2TB(+81,000円)の容量もありますが、映像や音声などの大容量のデータを扱わなければ512GBで十分です。制作中のデータは内部SSDに保存しつつ、Google Driveにも随時バックアップ。制作が完了したデータはいつまでも内部SSDの中に溜めないように1TBくらいの外付けHDDを購入しておき1ヶ月に1回くらいバックアップを取るようにしていきましょう。
バックアップを外部SSDを使わず、Google Driveの容量をGoogle Oneで増やすという選択肢もありますが、100GBプランで年額2,500円、2TBプランで年額13,000円。これが毎年データ管理費としてかかると考えると1TBの外部SSDを買うほうがマシントラブルになった際の物理ストレージでのバックアップの方が安心というメリットも加味してオススメです。
6:AppleCareはつけた方がいい?
パソコンの持ち歩きをするのが初めてなら特に保険としてつけたほうがいいです。また頻繁に使用するならバッテリーの持続性も落ちやすいのでバッテリー修理サービスがついているAppleCareはつけるのがオススメです。詳しくはAppleCare製品を読んでくださいね。
7:実際にカスタムしてみると金額はいくら?
MacBook Air M2チップの13インチ、512GBのSSDストレージのモデルを選択肢。カスタムでメモリを16GBに変更してみました。
モデル | 税込価格 |
---|---|
MacBook Air M2 – 13inch – SSD 512GB | 163,800円 |
27,000円 | |
24,800円 | |
合計 | 215,600円 |
合計額は215,600円になりました。(一般価格だと236,600円)
一括で購入出来ないけどすぐに欲しいという方はAppleは最大24か月、分割金利0%のショッピングローンが組めますので利用してみてください。
8:楽天リーベイツを経由して購入すると約2,000円お得に
また楽天ポイントを集めているという方は楽天Rebatesを経由してAppleの公式学生・教職員向けストアから購入※2 すると楽天のポイントも貯まっていいですよ。※3
そして上記のバナーをクリックして購入していただけると私が楽天Rebatesから紹介料でポイントをもらえます!!!!クリックする読者の方にも紹介ポイントがつきますのでお得です!!!!!!
※2:AppleCareはポイントバック対象外ですが、ノートブックは2024年7月現在ではMacBook Air、MacBook Proどちらもポイントバックの対象になります。
※3:Appleのストアにはありませんが、他の楽天Rebatesに参加しているストアによってはストア内でもポイント制度がついているものもあります。そちらのポイントもたまりWでお得なので公式サイトでしか購入出来ないオンラインストアが楽天Rebatesに参加していないかチェックしておくといいですよ。ビックカメラやラクスルも対象店。この他にもユニクロやGU、KALDIなどもありますよ。
9:Adobeアプリもお得に買いたい!
デザイン学生なら『Adobe Creative Cloud』は必須!
学生・教職員版は一般(7,780円/月)から53%オフ(3,610円/月)となるのですが、1年目は71%オフ(2,180円/月)とさらにお得になります。
ここでも少しでもお得に買いたい方にオススメの情報。2年目以降はAdobe(43,322円/年)よりもAmazon(38,952円/年)や楽天市場(39,384円/年 ※1,109ポイント(3倍)付与)で購入する方がお得です。※4
※4:価格はブラックフライデーやゲリラ的に安く購入できるタイミングがあるのでAmazonも楽天市場も利用されている方は購入を考える頃になったら価格を見ておくといいですよ。ちなみにAmazonでは数日間だけ2024年4月に35,445円/年、6月に37,414円/年で販売していました。
10:他に必要なものは?
他にもパソコンを使う上であったらいいツールはありますが、
パソコンを持ち運びする際に薄手のカバンにそのままで入れない、自転車のカゴに入れないといった対策は必要ですが、それでも思わぬ時にカバンをぶつけてしまうことがありますので『クッション付きのリュック』バッグ内での傷対策で『バッグインバッグ』、アダプタなどのサプライを入れる『サプライケース』も必要。私はクッション付きのリュックは「ORTLIEB VELOCITY -オルトリーブ ヴェロシティ-」の23Lバックパックを、バッグインバッグとサプライケースは無印良品のものを使っています。無印良品は楽天リーベイツにショップがあるので是非ご活用を! ※5
※5:バッグインバッグは「ナイロンメッシュバッグインバッグ A4サイズ」の旧モデル、サプライケースは「取り外せるペンケース付き手帳カバー A5サイズ」を使っています。
他には自分の手の大きさにあった『マウス』を購入するくらい。
一昔前ならデジタルカメラやプリンターもパソコン購入時に一緒に購入する事が多かったですが、今はスマホやコンビニプリントでひとまずは代用出来るので必要になるまでは焦って購入する必要も無いと思います。
またMicrosoft 365(Word、Excel、PowerPointなど)はOffice 365 for Educationで無償で使う事が出来ますし、学校によってはGoogle Docs(ドキュメント、スプレッドシート、スライド)やMacユーザーならApple iWork(Pages、Numbers、Keynote)を使うケースもありますので製品版を購入する必要はありません。
この他にも何か質問がありましたらお気軽にコメント欄やSNSでご質問ください。またこのブログを見つけてくださったデザイン学生の皆さん、是非お友達にもシェアしてMac購入の参考にしてくださいね。